毎年かならずやってくる花粉症の季節が嫌でたまらない!
症状を緩和させる方法はいくつかありますが、「根本的に治すことはできないのか?」とずっと思っていました。
少し調べてみたら、「根本的に治る可能性」があって、しかも簡単そうだったので紹介したいと思います。
花粉症対策はいくつかある
自分でできる花粉症対策は、マスク、ゴーグル、服や布団を外に干さないなど、あまり多くはないし完全に防ぐ手段は無いですよね。
少しでも症状を和らげたくて努力しているのですが、それでも花粉は入り込んできてしまいます。
薬による症状緩和もいくつかあります。
- 抗ヒスタミン薬
- 化学伝達物質遊離抑制剤
- 抗ロイコトリエン薬・抗トロンボキサン役
- 点鼻ステロイド薬
- 漢方薬
これらの薬を使うと症状が緩和されるため、無いよりはずっといいのですが、毎年悩まされることに変わりはありません。
薬の副作用で眠くなることもあって、それが悩みになったりもします。
根本的に治らないので毎年受診しなければならないことも面倒ですよね。
根本的に治る可能性がある
千葉大学医学部付属病院より引用
“ 注射ではなく、舌の裏に投与する自宅で治療できる方法に
日本国内で約2,500万人が患っているスギ花粉症。
その治療法には、薬で症状を和らげる対症療法と、根治が期待できる免疫療法があります。
免疫療法は、注射でアレルギーの原因物質(アレルゲン)を少しずつ体内に吸収させ、体質を改善していく療法です。
保険適用が認められていますが、注射の痛みがあること、通院が大変なことが課題になっていました。
そこで、新たに昨年10月から保険適用になったのが、毎日1回スギ花粉エキスを舌の裏に投与する「舌下免疫療法」です。
自宅でできるので、注射の痛みがなく通院の負担も少なく、また、全身におよぶ副作用の発現率も低いという安全性から、注目されています。
欧米では、「舌下免疫療法」がすでに保険診療として用いられており、その効果も確立されています。
舌下免疫療法
- 治療の開始は11月頃までに
花粉が飛散する3か月前、11月頃までに開始することが望まれます。 - 自宅で毎日1回投与
病院での投与は1回目だけです。その後は自宅で毎日1回投与します。経過観察のために必要な通院頻度は、9月までは2週間に1回、9月からは月に1回です。 - 対象年齢は12歳以上から
対象年齢は日本では原則12歳以上です。 - 投与期間
治療は最低約2年間です。
花粉飛散の3か月前から専門外来で治療をスタート
この治療を実施している病院は限られていますが、当院では専門外来を設けて、現在30人以上の患者さんを治療しています。
留意点は、治療の開始時期と期間です。
花粉が飛散する少なくとも3か月前、11月頃までに開始することが望まれます。始めたら数日で効果が出る治療ではなく、最低2年間続けて、医師と相談しながら、体質改善を目指します。 ”
ここまで引用文
というように、以前は注射による治療だったのが、より簡単に口の中に入れるだけで免疫療法が受けられるんですね。
液体と錠剤のどちらかを選んで使用できるようですよ。
まとめ
花粉症に悩まされている方はとても多いと思います。
症状を緩和させる方法はいくつかありますが、自分でできる対策には限度があるし、薬を使ったとしても対症療法なので毎年受診するという面倒くささがありました。
それらをまとめて解決してくれる可能性がある治療法が免疫療法です。
ただひとつ、この記事を書いているのが1月なので、今年は治療開始に間に合わない点は申し訳ありません。
参考リンク:千葉大学医学部付属病院