野良猫と地域猫の違いってご存知ですか?
「地域猫活動」など聞いたことがあると思いますが、そもそも地域猫ってなに?って疑問に思ったこともあるかと思います。
猫好きの方は知っているかもしれませんが、「猫に興味がない」「猫が嫌い」という方には知らなくて当然かもしれません。
ここでは野良猫と地域猫の違いや野良猫問題の解決法を簡単に紹介したいと思います。
野良猫と地域猫の違いってなに?
猫には、野良猫、地域猫、飼い猫、迷い猫の4つがあります。
飼い主がいるのが「飼い猫、迷い猫」で、飼い主がいないのが「野良猫、地域猫」です。
野良猫
飼い主はいませんが、誰かがエサを与えていることもあります。
不妊、去勢手術をしていないため、年数回の発情期の度に子猫が増えていきます。
地域猫
もともとは野良猫で、地域全体で世話をしている猫のことです。
不妊、去勢手術をしているため、猫が増えるのを防ぎトラブルを減らしています。
手術済みの猫は、耳の先端がV字にカットされています。
飼い猫
環境省から室内飼育が推奨されていますが、家から自由に出入りできるようにしているお家もいます。
なかには出ていったきり戻ってこないケースもあり、首輪とリードをつけて犬のように飼ってる人もいます。
迷い猫
猫は自力で家に帰ることができますが、慣れない道で迷ってしまうこともあります。
また、そのまま野良猫や地域猫になることもあります。
野良猫問題はなぜ起こる?繁殖力が想像以上!
野良猫問題と地域猫活動を簡単に紹介します。
野良猫問題
みなさんは寄ってきた野良猫にかわいいからとエサをあげたことはあるでしょうか?
実はこのような行為が野良猫問題の大きな原因となっています。
むやみに野良猫にエサをあげると、野良猫の栄養状態がよくなりたくさん子猫を産んでしまいます。
野良猫が多い地域では糞尿で庭を汚されたり、家や車を爪とぎに傷つけられるトラブルが発生していますが、子猫が増えることでさらに被害が拡大してしまいます。
また、野良猫にエサを与えているところを猫嫌いな人が見ると文句の一つも言いたくなってしまい、人間関係でのトラブルになることもあるようです。
野良猫が迷惑で意地悪する人や、虐待する人もなかにはいるようです。
生まれたばかりの野良猫の子供の一部は行政が引き取り、殺処分の増加に繋がります。
ですが、野良猫が迷惑だからと行政に相談しても飼い主がいないためむやみに捕獲できず、室内飼育できるわけではありません。
猫を飼うことができないからエサをあげる、かわいいからとエサをあげるとこういった問題に繋がってしまいます。
また、猫は早ければ4.5カ月で妊娠し、1回の出産で5匹前後産みます。
しかも年に2回以上出産するので、多いと1組にカップルから1年で15匹ほど産まれることになります。
このように猫は繁殖率が高いため子猫をすてる人もいます。
地域猫活動
野良猫が増えて野良猫問題になると、終息させるのはとても大変です。
野良猫問題への有効な対処法として地域猫活動があります。
簡単に言うと、地域住民の合意のもと野良猫に不妊、去勢手術を施し、地域住民と協力してお世話していく活動のことです。
不妊、去勢手術を徹底することで野良猫の増加を防ぎます。
エサの量を管理して食べ残しを減らし、トイレを設置して住宅の庭に排泄しないようにします。
地域猫活動は、横浜市磯子区で平成9年に始まった活動です。
磯子区では野良猫によるトラブルや行政への苦情、相談が絶えず、地域住民を巻き込んだ話し合いを続けました。
その結果、猫を守りたい住民と迷惑をなくしたい住民が納得できる解決策として制定されました。
野良猫を地域猫にするには?少しでも問題解決の方向に!
野良猫を地域猫にするのに大事なのは、地域住民が自らの町の問題だという共通認識を持つことです。
そのため、地域猫活動の内容を回覧板で回し広報活動を行うのが大切です。
地域猫活動の進み方は地域によって大きく違ってきます。
ある地域では外でみるほとんどの猫に不妊、去勢手術をした印があったり、ある地域では活動が進んでおらず野良猫が増加しているところもあります。
市区町村によるサポート体制が違ったり、活動を進める人材、地域住民の結束などにより差がでてきます。
自分たちの町を住みやすくする活動なので、あくまでも地域猫活動の中心となるのは住民です。
その住民をサポートするのが猫に詳しいボランティアさんだったり行政です。
行政では手術の助成金を出したり、問い合わせ先になったり、話し合いの場をつくるなどのサポートをしてくれます。
野良猫問題で悩んでいるのならこういった活動に積極的に参加してみましょう。
まとめ
野良猫と地域猫の違いは、人の手によってお世話さえているかいないかという違いです。
野良猫問題が深刻になっている地域もあり悩んでいる人もいますよね。
地域住民一人ひとりが協力しないと、解決に時間がかかるどころかさらに被害が大きくなることもあります。
悩んでいる方は積極的に取り組み問題解決に導いていきましょう!