日本という国は世界の中でも長生きとされている国です。
それは食生活にあり、主食の米飯を中心に肉・魚・野菜・海藻など
いろいろな食材を組み合わせ、栄養の偏りがない食事をとっているからなのです。
しかし、核家族化の進行、ライフスタイルや価値観の多様化などで
食習慣が乱れてきており、食事が原因で生活習慣病になることがあります。
健康な体で長生きするために、栄養バランスのとれた食事を心がけることが大切です。
そこで普段の食事で生活習慣病の予防を考えていきましょう。
朝の食事が大切な理由
近年、朝食を食べない、あるいは、パンやヨーグルトだけで済ましてしまう方が多くなりました。
これは大人だけではなく、子どもにも影響を与えており、朝食のバランスが悪い子どもがかなり多くいると報告されています。
バランスが良い朝食とは、主食・主菜・副菜の3種類がそろった食事を表し、パンだけやヨーグルトだけなどでは栄養素が不足してしまいます。
また、朝食に野菜や果物を摂取することで一日に必要なビタミン・ミネラル・食物繊維などがふくまれており、病気の予防にも役立ちます。
特に色の濃い野菜(緑黄色野菜)や果物は毎日取るように心掛けましょう。
色の違う野菜にはそれぞれ違う栄養があり、食事の彩りもきれいです。
子どもの成長や私たちが生活するのに必要な栄養素が、十分に取れるような朝食を家庭で準備できるよう工夫していくひつようがあります。
夕食は和食中心の食事が良い
生活習慣病の大きな要因は油(植物油も含む)です。
外食は比較的高エネルギーで、油が多く使われているのが現状ですので、夕食は油の少ない和定食をイメージした食事が適しています。
ここに緑黄色野菜、海藻、きのこなどを加えれば食べ過ぎを減らすことができます。
また、夕食は食べ過ぎない、夕食後は食べないことも大切です。
麺類、丼物、炊き込みご飯など、味のついた主食、漬物、干物には塩分が多く含まれ、またつい食べ過ぎてしまうので食べる回数を出来るだけ減らすことがポイントです。
また、肉を中心とした食事より、魚、大豆、大豆製品を積極的に食べるよう心がけることが重要です。
魚類には、中性脂肪を下げる効果、血栓ができるのを防ぐ効果がある、DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)が豊富に含まれています。
また、大豆や緑黄色野菜には、食物繊維や抗酸化物質、カリウムも含まれていますので、血糖値、総コレステロール値、血圧を下げる働きがあり、動脈硬化の予防に効果が期待できます。
家族揃っての食事も大切
近年、核家族化やライフスタイルの多様化により、家族がそろって食事をする「団らん」の機会が減り、食生活も変化してきています。
一人で食事をする「孤食」や同じ食卓に集まっても、家族がそれぞれ別々のものを食べる「個食」が増え、家族そろって生活リズムを共有することが難しくなってきています。
家族そろっての食事のよさは、その日の出来事を話したり、聞いたりなどコミュニケーションの場となりますし、家族そろって楽しく食事することで、ゆっくりと食事できますので消化もよくなります。
また、食事のマナーやルールを学ぶ場ともなります。
家族そろって食事をすることにより、家族の温かさを感じる大切な時間となります。
家庭での食育の第一歩は家族そろって食事をすることです。
食事の範囲は、食生活の改善やしつけ、食文化の伝承など幅広い分野にわたっています。
子どものころの食習慣が生活習慣病の予防になる
子どものころに身についた食習慣は大人になってから改めることは難しく心身の健康に影響を及ぼしますので、子どものころから「食育」に取り組むことが大切です。
そのためには、バランスのとれた食事や三食しっかり食べることなどを習慣づけておくことが将来、生活習慣病にならないための健康づくりの第一歩です。
子どもが一人で食事をする「孤食」が問題となっています。
家族一緒に食卓を囲み、会話をしながら楽しい雰囲気で食事をする機会を増やすことが、子どもの心の健康づくりの面からも大切です。
まとめ
核家族化の進行、ライフスタイルや価値観の多様化などで子どもの食習慣が乱れてきています。
そのため、家族がそろって食事をする「団らん」の機会も減り、食生活も変化してきています。
西洋食文化の普及にともない、肉を食べる機会が多くなり、油(植物油も含む)を摂取する量が増えたため、血糖値、総コレステロール値、血圧を上げてしまうことになりました。
これを防ぐためには、夕食は和食を中心にした食事が最適ですが、
栄養のバランスを考えることが大切で、魚、大豆や大豆製品、緑黄色野菜をバランスよく取ることが重要です。
食事によって、子どもの身体的な健康はもちろんですが、心の健康づくりの面からも食生活を少し見直してみませんか。